よこすかみかんの想い

よこすか みかんの想い

「看護師が社会を変える」を合言葉に、
地域に根ざした事業所を展開しています。

「よこすか みかん」は、
笹川保健財団が実施する
「日本財団在宅看護センター」起業家育成事業のサポートを
受けて開設しました。
日本財団在宅看護センター起業家育成事業では、
「看護師が社会を変える」を掲げ、
医療・介護といった社会資源を結び付け、
人々の健康管理を支える存在になることを目標としています。
同じ想いを持つ看護師が、
全国各地で地域の今を見つめ、看護の視点から社会を変えようと
新たに事業所を開設しています。
私たちはそんな事業所のひとつとして、
今後も看護師の力で社会問題を解決していきたいと思います。

管理者ごあいさつ

“笑顔と幸せを守る”が使命

「在宅ケアを美しく広げる」を理念に掲げ、「よこすか みかん」は2022年6月に誕生しました。看護師や介護福祉士、事務など各分野のスペシャリストたちが日々、心地良い潮風を感じながら、まちの隅々を巡っています。

 都内で生まれ、4歳から逗子、18歳から横須賀で過ごしました。中学生の時に愛読した手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』に影響され、本当は医師になりたかったのですが、そのうち狭き門ということが分かり、同じ医療系の看護師を志しました。

 看護学生時代、末期がんの患者さんに出会いました。当時はインフォームド・コンセント(医師と患者が十分に情報共有をした上での合意)が確立されておらず、ご本人に病名は告知されていなかったのですが、薄々は気づいているようでした。ある日、大量の麻薬にも負けず、娘さんの高校の合格発表をきちんと座って待っている姿を目にした時、「私は彼のために一体何ができるだろう」という考えが、自然とこみ上げてきました。今振り返れば、こうしたエピソードの数々が私に看護師としての柱を築いてくれたと思います。

 その後は20年以上、あらゆる病棟で経験を積みました。直近では、訪問看護事業所の所長を務め、そのつながりでよこすかみかんへ。個人的なモットーは“笑顔と幸せを守る”。利用者さんが他人であるスタッフに心を開くのは難しいものですが、何度も顔を合わせるうちに、ぽつりぽつりと内面を打ち明けてくれるとケアがしやくすくなり、お互いに心を通わせる仲になっていく過程にやりがいを覚えます。

 定期巡回は、1回でも100回でも駆けつけた回数に関わらず、要介護度による定額制。「あの時、行っていれば…」という後悔が少なく、利用者さんの変化も分かりやすいです。すぐそばに医師がいるわけではないので、スタッフ同士の連携が鍵となりますが、同じベクトルを向き、あの手この手を講じてみんなでマンパワーを発揮できることが訪問の醍醐味。定期巡回という新しいカタチは、まだ広く認知されていないと思うこともあります。これから利用者さん一人ひとりと関わりを深めていくことで、地域で上手に活用してもらい、よこすかみかんがたくさんの方々から慕われる存在になれれば幸いです。

よこすかみかん管理者
小川 千晶